Y軸の土台になる部分を作ります。ボールネジの左右にレールブロックを固定している部分がありますが、それを固定する部品になります。またボールネジ中央のナットブラケットがこの部分に固定されます。
ナットブラケットの固定方法ですが裏側からM5の六角穴付きボルトで固定します。そのためにベース板にボルト頭が入るザグリを作ります。M5のボルト頭は直径8.5mm、高さ5mmです。ナットブラケットのネジの長さは10mm。板厚は15mmにしました。ザグリの深さを8mmとしてボルトを入れることにします。下図のようになります。
ナットブラケットを固定するネジの最大長は(15-8)+10 = 17mm。M5x15のボルトを使って固定することになります。(余裕を2mm持たせてます)
同様にレールのブロックを固定している部分も六角穴付きボルトで固定します。こちらはM8のネジで固定します。M8のボルト頭は8mmなので1mm余裕をもたせて9mmのザグリにしました。
そして、ここが大事な部分ですがY軸の角度を調整するためにこの板の中央に穴を開けます。この穴に平行ピンが入り、フレームに対してY軸の角度を調整できるようにします。フレームに対してというのはX軸に対しての調整になります。CNCフライスではX軸とY軸の直角が出ていないと円が歪むといった具合に正しい切削ができなくなります。ホビー用のCNCフライス盤ではこの調整が出来ない機種がほとんどですが、せっかくですのでこの調整を入れます。後ほどフレームの設計をしますが、フレームに平行ピンを打ち込み、その平行ピンを基準にしてY軸ユニットが回転することになります。ただ回転といっても目で見える角度ではありません。ダイヤルゲージで測定する範囲になります。普通に組めばそこそこの直角は出ますが、さらに上の精度を目指しての仕組みです。角度を固定する方法ですが、この板にボルトの通し穴を普通よりも大きく開けておきます。その範囲での調整になります。
普通のM8通し穴は直径8.4mmですが、それよりも1.1mm大きい9.5mmの穴を開けます。ここにM8のボルトが入ります。調整はボルトを緩めダイヤルゲージの値を見ながらプラスチックハンマーでコンコン叩きながら調整し、決まったところで6か所のボルトを締め付けます。この板をした側から見ると次の図のようになります。